Fender（フェンダー）は言わずと知れたエレキギター・ベースのナンバーワンブランドです。

James Jamerson, Bobby Vega, Michael Leagueなど、数えきれないほどのトップアーティストに愛されます。

プレシジョンベースは世界初のフレット付きのソリッドエレキベースとして登場し、瞬く間に世界中のベーシストを魅了しました。
その輝きは誕生から半世紀以上が経過した今でも変わらず、愛されています。

こちらは1972年製造のプレシジョンベースです。
シリアル、スタンプ、スペックなどから総合的に判断しました。

Vintage Guitar Guide Series フェンダー・ヴィンテージ・ベース・ガイドというムック本があるのですがこちらに掲載されている個体ですね。

3.76kgと超軽量。1970年台前半の個体であることも相まって、何かとちょうどよく、価格を抑えながらも実用性における需要を満たす固体かと思います。

ボディは見た目と重量からアルダーと判断します。
ネックはワンピースのメイプルですね。フェンダーらしくて良いです。

指板エンドには”AUG72B”のスタンプ。
ネック裏には”K.KRAUSFELDT”のスタンプがあります。

K.KRAUSFELDTというスタンプに関しては、1964年から1974年まで働いていたスタッフの名前のようです。

チューナーはオリジナル、ブリッジは基本的にオリジナルで1弦サドルが交換されているように見えます。

これらについてはあくまでビスのサイズや色などの見た目からの判断で、刻印などから判断できるものではないことをご理解いただけましたら幸いです。（念を入れて調べていますが）

ピックアップはグレイボビンで、裏には9352と6352のスタンプ。
どちらも1972年製と考えられます。

サウンドはまさにPBの王道。
1970年代というよりは、1960年代に近いフィーリング。

ウォームなサウンドで、ぶんぶんと鳴る弾き心地は最上級。
ヴィンテージっていいなと素直に思える個体です。

フレットの残りはおおよそ80%ほど。
トラスロッドの動作は良好です。
ネックの状態は良好です。

ネック周りには塗装剥がれや打痕が散見されます。
ナットは交換されています。塗膜剥がれがフレット付近から始まっているため、リフレットされている可能性が高いと考えます。（メンテナンスされてきたためにネックの状態は良好なのでしょう）

ボディや塗装面の状態は、全体的にウェザーチェック、打痕、塗装剥がれが散見されます。
ピックアップフェンス取り付けの下穴が1箇所修復されています。ブリッジの取り付けビスの下穴が1箇所修復されています。

放置されがちな部分ですが、細かく直されている点は好印象です。

電装系の状態は、良好です。

ボリュームポットが近年物のCTSへ交換されています。
ピックガード裏に銅箔テープが追加されています。

ポット同士とジャックが後から繋げられています。この方がいいのは間違いありません。

コンデンサーはサークルDでオリジナルと思われます。

ピックアップは1,2弦側はボビン、コイルともにオリジナルに見えます。
3,4限側はボビンはオリジナルですが、コイルの光沢具合から見て、リワインドされています。

ピックガードがWD Enterprisesの物へ交換されています。
ブリッジ取り付けビスは全て新しいものへ交換されています。

1弦のオクターブビスの長さが短いことから、おそらくビス、もしくはサドルも含めて交換されている可能性があります。

コントロール : ボリューム、トーン
ナット幅 : 41.0mm
ブリッジ部弦間ピッチ : 19.0mm
スケール : 34Inch
製造年 : 1972
製造国 : USA
付属品 ：IGIGギグバッグ(汚れあり)

セットアップ時にはプロミュージシャンからの信頼が厚いD'addario EXLを使用しています。
力強いアタック感と豊かな倍音が特徴的で、まさにスタンダードと呼ぶに相応しい性能。
楽器の性能やキャラクターを最大限に引き出す上質な弦ですので、あわせてお楽しみください。

GIBの職人が演奏しやすく調整した上でお届けします。

serial number：#375590
Weight：3.760kg
Fret：80% remaining
Truss rod：good working
neck condition：Good. There are some peeling paint and dents here and there. The nut has been replaced. Since the paint film is starting to peel off near the frets, we think there is a high possibility that it has been refretted.
control：volume, tone
body condition：Weather check, dents, and paint peeling can be seen here and there. One pilot hole for installing the pickup fence has been repaired. One pilot hole for the bridge mounting screw has been repaired.
electrical：Good. The volume pot has been replaced with a CTS in recent years. Copper foil tape has been added to the back of the pickguard. , the pots and the jack are connected later with cold wires. The capacitors are Circle D and appear to be original. The bobbin and coil on the 1st and 2nd string sides of the pickup appear to be original. The bobbin on the 3rd and 4th period sides is original, but judging from the shine of the coil, it has been rewinded.
nut width：41.0mm
string spacing：19.0mm
scale length：34Inch
custom：The pickguard has been replaced with one from WD Enterprises. All bridge mounting screws have been replaced with new ones. Since the length of the first string's octave screw is short, it is possible that the screw or the saddle may have been replaced as well.
accessories：IGIG gig bag (with dirt)
year：1972
country of origin：USA

文章：嵯峨駿介

検品担当 : 若槻

GIB 3か月保証付き

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