Ximera（キメラ）はSagoとSonicのコラボレーションブランドです。
それぞれのブランドのアイコニックな特徴がミックスされ、これまでにはない新たな作風が生まれています。
大きくは、木工加工や塗装をSagoが行い、組み込みや電装系のデザインをSonicが行っているような印象です。
こちらの個体は2023年のサウンドメッセにて展示されていたもので、一度弾いてすぐにオーダーを決めました。
ですので、弾いていただければその価値を同じように感じていただけるかと思います。
ボディにはサーモアルダーを採用。
サーモウッドとは、木材を高熱で処理することで木材内部の水分や油分を調整し、高温高湿に対して強度を持たせたものです。
元はフィンランドにおいてサウナの建築材として重宝されていたもので、Sagoが楽器用材として一般化しました。
処理をした後の状態がヴィンテージのそれと似ていると言われることもあります。
印象としてはこなれた弾き心地になる印象があります。
塗装はSago独自のラップ塗装で仕上げられています。
アイコニックなルックスです。
指板はコニカルラディアスと呼ばれるデザイン。
コンパウンドラディアスと非常に似通っており、ローフレット側とハイフレット側で異なるラディアスに仕上げられています。（240-410mm）
ピックアップはSonic Jupiter LJB-01を採用。
基本的には60's JBのサウンドを基準としたもので、Bump of Chicken直井が実際に使用するなど多くのアーティストから支持されています。
また、本機においてはノイズキャンセル用のコイルを併用しており、ピックアップ単体でノイズキャンセルされるようになっています。
プリアンプにはSonic Bonheur BH-2Mを採用。
ローミッドとハイミッドの2バンドEQと少々ユニークなデザイン。
一般的なアクティブベースのように派手に音をデザインするというよりは、ミドルレンジのニュアンスをわずかにアレンジするような、パッシブ+αな印象。
ブリッジにはボールエンド部分とサドル部分が分離したSonicのTri-Tone Separate Bass Bridgeを搭載します。
本個体においてはKTSのチタンサドルを合わせています。
これらを熟練の職人である竹田氏が丁寧に組み込みます。
納品前にも再度完璧な状態に仕上げていただきました。
サウンド面においてはモダンなJBという印象。
しかしながら妙な硬さ・タイトさはなく、音が速過ぎず、わずかにコンプレッション感の効いた弾むニュアンスを感じます。
オープンな弾き心地は極めて4弦然としており、弾いていて楽しさを感じます。
多くのミュージシャンにとって魅力的なものだと思います。
新しいブランドですから、まずはぜひお試しください。
●SPECS
Body : Thermo Alder 2P
Neck: Hard Maple
Finger Board: Richlite
Radius: Conical Radius 240-410mm
Scale: 864mm (21F)
Head Angle: 0°
Neck Grip: C Shape
Fret: Jescar47095NS
Tuner: Gotoh GB528
Nut: Sonic Oild Bone Nut
Neck PU: Sonic Jupiter LJB-01X w/Noise canceller
Bridge PU: Sonic Jupiter LJB-01X w/Noise canceller
Bridge: Tri-Tone Separate Bass Bridge
Control: 2Volume+1Tone(Active/Passive SW)+2band EQ(Hi Mid/Low Mid)
付属品 ：オリジナルハードケース
文章：嵯峨駿介
検品担当 : 根上
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