Sagoは兵庫にあるハンドメイドギターブランドで、顧客からの要望を全て叶えるフルオーダーでの製作を得意としています。
また、そうして長い間培った知見やスキルを活用して作るレギュラーモデル（といってもほとんどがワンオフなのですが）も高く評価されます。
ミュージシャンからの信頼が厚いブランドでもあり、Unison Square Gardenの田淵さん、Mary’s BloodのRIOさん、サカナクションの草刈さんらはSagoアーティストとして名を連ねています。
本モデルはジャズベースとモチーフとしながらよりモダンなアレンジが施された、Oveです。
特筆したいのはスケールに36インチを採用している点。
通常、ナットからサドルまでの長さを定めるスケールは34インチが一般的です。（フェンダージャズベースなど）
Fodera、MTD、Roscoeなど一部のブランドが35インチのベース作りを得意としますが、36インチはあまり一般的ではないのが事実です。
しかし、Cart ThompsonやDingwallなどのそれに近いスケールを採用するブランドのベースを弾くと、その可能性はこれから追求するべきものではないかと感じてしまいます。
長いスケールを採用すると、短いものに比べて張力が大きくなります。
そうして張力が大きくなって弦振動がタイトになった結果、低い弦高なのに強いピッキングをしてもビビらない、倍音が出過ぎない、といった特徴が現れてきます。
34インチのベースに慣れている身からするとこの弾き心地は非常に不思議ですが、心地よさを感じます。
ピッキングに対して真摯な態度をとっているベーシストであればあるほど、大きなメリットを感じられるのではないでしょうか。
ボディにはサーモウッドのアルダーが使われています。
サーモウッドは元はフィンランドのサウナ用の建材で、特に高温多湿に対する耐性があります。
これの影響か、音の立ち上がりがスムースで、心地よいレスポンス感があります。
新品のベースはフレットの上だけで弦がなってしまっているような印象を受けるものもありますが、そうしたネガティブな面がこのベースにはありません。
PUは新たにデザインされたもので、よく見るとポールピースのスラント具合が違うのがわかると思います。
ポールピースの位置を変えることで磁界が変わり、サウンドが変わります。
磁界の中で弦が動くことで電磁誘導という作用が起こり、信号が発生して音が出るのがマグネティックPUの仕組みです。
当然磁界の変化によって音は変わるわけです。
最近少しポールピースが斜めになって、コイルが巻かれる面積が増えるモデルがありますが、このPUはそうしたモデルの特徴と従来のものを上手くミックスしたスタイルですね。
プリアンプはオリジナルの2バンドEQつき。
ピックアップもプリアンプも木工も、同じメーカー内で行うことによって、焦点の定まったモデルになっていると思います。
曖昧さがなく、メーカーとして目指している方向をはっきりと感じられ、この点はコンポーネントブランドにはない特徴です。
サウンドはSago独特の低域のゴツさがユニークに感じられます。
現代的なレンジ感の広さがありながらも、上手く濃密なミドルレンジが作られているのでアンサンブルに完璧に調和してくれるのではないでしょうか。
少し特殊なモデルですが、ぜひ一度お試しいただきたいです。
実際に弾いたら、ブランドがこのモデルに込めたコンセプトが容易に感じられると思います。
【新品】
メーカー保証つき
文章：嵯峨駿介
●SPEC
Body : サーモアルダー2P
Neck : ハードメイプル
Fingerboard : ローズウッド
Scale : 914mm
Bridge : Gotoh 404BO-5
Machineheads : Gotoh GB528
Pickup :Lx JB5Custom
Control : Vol(A/P SW),Balancer, Treble,Bass
頑丈な段ボール箱で発送します。
海外向けの発送にも対応します。
will be packed with hard cardboard box.
we do ship internationally.
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